人流ビッグデータ×AIで見る新型コロナウイルスの影響:東京都知事による先週末(3/28,29)の「外出自粛」および「隣接4県からの移動自粛要請」の影響調査
他県から東京への流入は、神奈川48.1%減、埼玉44.5%減、千葉42.5%減、山梨34.3%減と控えられた。渋谷区の週末人数は53.3%減の半分以下に、行動範囲も大きく抑制。
2020.04.02
PRESS RELEASE
リアル行動データプラットフォーム「Beacon Bank®️」を運営する株式会社unerry(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:内山 英俊、以下、unerry)は、プラットフォームで保有する人流ビッグデータをAI解析することにより、東京都知事による先週末(3/28,29)の「外出自粛」および「隣接4県(神奈川、千葉、埼玉、山梨)からの移動自粛要請」の影響がどのような形で出ているか調査を行いました。結果、4県からの訪問が他県よりも抑えられ、一定の効果があったことがわかりました。
●調査結果(東京都内へ他県から来訪する割合の変化)
自粛要請対象であった3/28(土)、3/29(日)とその前週の比較により、どの県からの流入が抑制されたかの調査を行いました。
結果最も流入が減ったのは、神奈川県在住者の東京都内訪問で、前週比約48.1%減、次いで埼玉の44.5%減、千葉の42.5%減、山梨の34.3%減となりました。また、4県以外からの流入抑制は27.6%減となり、隣接4県全てからの流入が大きく抑制された結果となりました。
*調査方法:Beacon Bank ユーザーのうち各日100万人の位置情報データをサンプリング調査し解析。
●調査結果(渋谷での人流変化)
渋谷区の各週末(土、日)の人流推移について、2月1週目(2/1,2/2)と比較すると、3月最終週は53.3%減と半減以下となり、特に減少が顕著に現れました。
また、渋谷駅周辺に訪問した人の同日行動範囲を詳細に見ていくと、駅周辺の人流集中の軽減がわかりました。これは、駅周辺の商業施設の休館の影響が考えられます。さらに広域で見てみると、主要ターミナル駅や路線の利用も抑えられ他地域への立寄り・回遊も大きく抑制されたことが解析されました。
以下、渋谷駅周辺500メートル以内に訪問した人の同日行動範囲の「2月1週目週末(2/1,2/2)」と「3月4週目週末(3/28,3/29)」比較です。
2月1週目:渋谷に訪問した人の当日行動範囲
3月4週目:渋谷に訪問した人の当日行動範囲